カウントエラー/ステファニーR
Aさんの証言
………。
そんな性癖の人がいても…ちゃんと仕事するのなら、べつに良いんじゃないですか?
もうひとりのAさんの証言
え?僕ですか?僕はタダのバイトですから……。詳しいことはそんなに知ってるって訳じゃないので……
なになに?おもしろそうじゃん!俺に喋らせろって!
ほら少年はあっち行きなって。
EではなくてAでよろしくさんの証言
俺は怪しいって思ってたね〜
いい年した男二人が私生活も一緒だぜ?
これを疑うなって言う方が無理だって。
Bさんの証言
最初はべつに気にはしてませんでした。
普通に仲いいのかなぁって。
ただ……たまに二人で夜出かけていって、機嫌良く帰ってくることがよくあって……。
飲みに出かけたのかと思ったんですけど、どうも、おんなじにおいを二人でさせてるんで………
ちょっといろいろ想像しちゃたことはありました。
そうですね、もし自分に矛先が向いたら絶対弟子やめてやろうとは思ってましたね(笑)
Dさんの証言
だって男二人だぜ?
しかもあんだけ長い付き合いで、間違いの一回くらいないわけないじゃーん
Hさんの証言
あたくしめがみるにですね、やはり離婚の原因は男二人の仲が良すぎたせいではないかと思う訳ですよ。
幼なじみの上に、四六時中一緒にいる鬼とサポーターですからねぇ。
ですから、ホントはアタシはトドロキ殿のサポーターについてみたいんですけど父上? きいてますかぁ?
「というわけでね」
オフに入ったとたんに呼び出されたサバキと石割の前で、おやっさんはため息きをついた。
「君たちに関してあらぬ憶測が出回っている訳だ。私も男だし、分からないでもないがねぇ……風俗行くなら日にちずらすとか配慮は出来なかったのかい?」
ただでさえ今は高校生の弟子やアルバイトもいるんだしと、過去のことを怒られているのか今後の行動を懸念されているのか分からない念を押されたが、当の本人たちは気にした風もない。
「それなら、割引使わなくてもいいように給料上げてください」
「おお、それいいなぁ」
「だいたいサバキが毎回しっかり割引券もらってこないから、一緒に行くはめになるんだぞ」
「お前もらってんだし、俺までもらうこたねぇだろうよ。それ、一枚で3名様までだろ?」
一人分もったいないよなぁ、今度おやっさんもどうです?と、のんきな声が返ってくるに至っては言葉もない。
君たちの場合、給料上がったらその分他の女の子に回るだけだろうとおやっさんは心の中でツッコミ、頭を抱えた。